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禅アートとクリスタルボウル


Baptiste Tavernier playing crystal bowls in Japan

これまで、アーティスト、振付師、ダンサーを含め、幾つかのコラボレーションの機会に恵まれました。違う背景を持つ違う分野の方々とのコラボレーションは、いつもとてもクリエイティブで実り多いものです。私は常に、コラボレーションがもたらす新しい可能性を楽しみにしています。

そんな時、千葉にあるSGT美術館から、新たなコラボレーションのご提案をいただきました。それは、私自身の絵画とクリスタルボウルの共演というプロジェクトでした。


私はその時、自分の新しいシリーズとなる「枯山水」をテーマにした『禅ガーデン』という絵画に取り組んでおり、かつての「迷路」シリーズから、現在進行中の写真プロジェクトである『インスタントX』への移行期でした。


『禅ガーデン』は、二つの相反する素材、事象、概念を使い、その二元的な対比を際立たせながらも融合させようと試みたシリーズです。直線と円、背景の明暗、複雑かつ混沌としたベースに純粋なトピック、木や紙などの自然素材と、食品やペットボトルに使われた廃棄されるゴミプラスチックなどを使って表現しました。

Zen Garden by Baptiste Tavernier
ZEN GARDEN, acrylic, posca, washi on board, 65 x 53 cm, 2019.

日本の枯山水は、岩、時には苔、砂利や砂を使い、ミニチュアの景観を生み出します。砂利は池の水紋を表しており、幾つものパターンで掻かれます。枯山水は自然の本質を表現したものであり、命の意味を考えさせるような特別な趣があります。

このシリーズで、私は円を多用していますが、これはある意味、シンギングボウルそのものや、その響きの波動のイメージを想起させるものでもありました。そんなこともあり、私は自身の二つの側面を使い、自分の展覧会の会場でクリスタルボウルを演奏するというセルフ・コラボレーションを行うことにしたのです。


私の意図としては、お客様に絵画を鑑賞しながら音楽を聴いていただくというものでしたが、多くの方は絵を熱心に鑑賞するというよりは、クリスタルボウルの魅力に惹きつけられ、クリスタルボウルの前に座ってじっと音楽を楽しんで行かれました。今日、ありとあらゆるヴィジュアルイメージが溢れる日常を生きている私たちにとって、純粋な響き(そして静寂)は、精神的な穏やかさと幸福感を得るための最強の媒体なのかもしれません。


Zen artwork by baptiste tavernier
ZEN GARDEN, acrylic, posca, on canvas, 65 x 53 cm, 2019.